当農園の園主栽培経験が60年の杉山氏が解説。
昔からの言い伝えでおなじみの格言。改めて調べてみました。

スイカに塩をかけると、逆にスイカの甘さが際立ち、「甘い」と感じる理由はいくつかあります。
味の調和: 塩は味覚において「調味料」として働きます。スイカ自体は甘味がありますが、塩をかけることで甘さと塩味が調和し、味のバランスが整います。塩は甘みを引き立てる作用があり、スイカの甘さが一層引き立つのです。
唾液の刺激: 塩を舌に感じることで唾液の分泌が促されます。唾液には食べ物を分解し消化するための酵素が含まれており、食べ物をより良く味わうためには十分な唾液の分泌が必要です。唾液の分泌が増えることで、スイカの甘さをより強く感じることができます。
香りの引き立て: 塩をかけることでスイカの香りが引き立ちます。塩の風味がスイカの香りと組み合わさることで、食欲を刺激し、より一層スイカの甘さを感じることができるのです。
ただし、塩をかける場合は適度な量に注意する必要があります。塩の量が多すぎると、スイカの甘さを引き立てる効果が逆効果となり、スイカがしょっぱく感じられてしまいます。適度な量の塩をかけることで、スイカの甘さを引き立てる美味しい組み合わせを楽しんでください。
スイカに塩が一般的になったのは江戸時代からって本当
スイカに塩をかける習慣が広まった時期として、江戸時代が挙げられます。江戸時代には「塩スイカ」と呼ばれるスイカの食べ方が流行しました。
江戸時代の都市部では、夏になると塩を使ってスイカを味付けすることが一般的でした。塩をかけることでスイカの甘さを引き立て、さっぱりとした風味が楽しめるとされていました。また、塩は体を冷やす作用があると考えられており、夏の暑さをしのぐためにも塩スイカが好まれたと言われています。
塩スイカは江戸時代の風物詩としても知られており、浮世絵などの文化作品にも描かれることがあります。現代でも日本の夏の風物詩として、塩スイカが人気を持っています。
ただし、塩スイカは個人の好みや地域によって異なるため、必ずしも全ての人が塩をかけて食べるわけではありません。スイカの食べ方は個人の好みによって多様であり、塩をかけずにそのまま甘いままで食べる人も多いです。