種なしスイカは遺伝するのでしょうか?
種なしスイカは遺伝するのでしょうか?
当農園の園主栽培経験が60年の杉山氏が解説。
※園主は栽培経験実績が驚きの60年の実績とは:地域のスイカを1935年ころ、松本市波田の下原集落でスイカが作られ始めた。(情報元:ウィキペディア)
弊社では初代から通算で約60年の栽培経験実績を指します。
種なしスイカの”遺伝の秘密”知っていますか?衝撃の事実が明らかに
最近の夏、種なしスイカの人気が止まりません。種を気にせず食べられるのが魅力です。しかし、その種なしスイカに隠された、驚くべき遺伝の実態があるのをご存知でしょうか?
種なしスイカは「三倍体」の突然変異体
通常のスイカの種には、父親由来と母親由来の核が1組ずつ入っています。しかし、種なしスイカの場合は、母親由来の核が2組、父親由来の核が1組入った「三倍体」の突然変異体なのです。このために、種ができにくくなるという仕組みがあります。
その突然変異は遺伝しない
驚くべきことに、この三倍体の突然変異は次の世代に引き継がれません。つまり、種なしスイカから種ができたとしても、その種を植えても絶対に種なしスイカは育たないのです。育つのは通常の二倍体のスイカだけとなります。
種なしスイカは毎年作り直さなくてはならない
このため、種なしスイカを育てる農家は、毎年新しい三倍体の突然変異体を人工的に作り出さなければなりません。そのための技術が高度で、種なしスイカの生産コストは通常のスイカより高くなっているのです。
種なし遺伝子組み換えスイカの開発が進む
この遺伝の問題を解決すべく、最近では種なし性を遺伝する遺伝子組み換えスイカの開発が進んでいます。一度その遺伝子を組み込めば、その後は通常通り種から育てられるようになるでしょう。
このように、種なしスイカには不思議な遺伝の仕組みが隠されていたのです。この「秘密」を知れば、もっと美味しく安全なスイカに出会えるかもしれません。
今回のテーマ(種なしスイカは遺伝するのでしょうか?)はいかがでしたでしょうか!
“スイカの甘さだけじゃない、知ってる?スイカの不思議な雑学で心も満たされる夏を共感しよう!”
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